1. 健康と安全の確保
多くの研究室では、化学薬品、揮発性物質、生物学的試料が日常的に使われています。適切な換気がなければ、これらの物質が空気中に蓄積し、呼吸器疾患や皮膚刺激などの健康被害を引き起こします。ドラフトチャンバーや局所排気装置が必須です。

2. 空気質の維持
クリーンで温度・湿度が管理された空気は、疲労を軽減し、集中力を高めます。よく換気された研究室では、作業者の体調不良が減り、生産性が向上します。

3. 交差汚染の防止
空気の流れの制御は、作業エリア間での化学物質や微生物の拡散を防ぐのに重要です。陰圧室などは、有害な物質が他の区域へ流出するのを防ぎます。

4. 機器の寿命延長
湿気や腐食性蒸気は、精密機器に悪影響を及ぼします。換気が環境を安定させることで、機器の寿命が延び、メンテナンス費も削減できます。

5. 規制順守
研究施設は、労働安全衛生法などの基準を満たす必要があります。高性能な換気システムは、監査の合格率を高め、信頼性のある施設としての評価を築きます。

6. メンタルパフォーマンスの向上
空気が悪いと、集中力の低下、判断力の鈍化、頭痛などの原因となります。新鮮な空気は脳の働きを活性化し、R&Dなど集中力を要する場面で効果的です。

7. エネルギー効率の向上
近年の換気システムは可変風量（VAV）制御などの省エネ機能を備えており、ランニングコスト削減と持続可能な設計を支援します。